数能力を育成する際に、数を数量として認識させること、つまり、ただ単に1,2,3,・・・と数えるのではなく、瞬時に数をとらえ、数をかたまりとして認識させる指導はとても大切です。簡単な問題なら手で数を数えても解答できますが、この方法では数を感じることはできませんし、きちんとした数能力を育成することはできません。
数と計算の問題に取り組む際は、1つ1つ数えていくような方法ではなく、かたまりとして認識できるように指導してください。
数の理解による論理的能力は、計算ばかりやっても得ることはできません。図形的、空間的な理解力も必要です。そのためには、1つ、2つ、3つと数えるのではなく、全体を見る能力が必要になります。そうしないと、数の概念としての論理性は身に付かないのです。
空間や時間、長さなどは、実際はとらえどころのない存在です。しかし、それらを数という概念に置き換えることで、言葉で説明したり判断したりといったことができるようになるのです。
このように、数論理能力はさまざまな能力と密接な関係があるのです。