すべての人間は、人それぞれ違う空間感覚を持っています。空間感覚は生まれもって得るものではなく、後天的に自ら創り上げていくものです。この感覚は、数や言語の基礎をなす、とても大切な能力です。まずは、空間感覚を高いレベルに育てましょう。
この問題集は、平面位置の問題が特に大切です。サンプルの○や△を同じ位置に描き写せないお子様は、空間感覚が十分に育っていないと思われます。間違わず完全にできるようになるまで、平面位置の問題に毎日数問ずつ取り組んでみましょう。
平面位置が間違わずにできるようになったら、次は点描写を毎日行うようにしましょう。点描写も確実にこなせるようになれば、空間感覚だけでなく、様々な能力を高いレベルまで育てることができます。
点描写の問題は、完全にできるようになっても、時々チェック問題として使ってみてください。能力はその日ごとに差が出るものです。点描写はその確認をするためには最適です。
さらに、点描写は注意力・関係把握能力を高める効果もありますので、テストの前に一問解いておくと単純なミスが出にくくなります。
面描写の問題は、「位置の記憶」の問題と似ていますが、こちらは記憶せずにお手本をそのまま描き写すので比較的簡単です。
空間把握能力がきちんと育っていないと、お手本通りに描き写せませんが、平面位置と点描写がきちんとこなせているならば面描写も難なくできるでしょう。この問題ができない場合は、簡単な平面位置の問題からはじめてください。無理せず、少しずつ空間感覚を鍛えてあげましょう。
絵を見て、上下・左右の位置関係を問う問題です。この問題は、まず問題の意味を理解して、それを空間感覚に置き換えることが必要です。当然、正しい空間位置把握能力がないと、きちんと解答できません。このことで、正しい空間位置把握能力がないと、正しい言語能力が育たないということが理解していただけると思います。